「CGグランプリ」とは  
 さて、アーサー.C.クラークとスタンリー・キューブリックが描いた映画「2001年宇宙の旅」
の中で主人公のコンピュター“HAL(ハル)”が人間の感情を理解出来ずに苦しむ(?)シーンが
あり、その現実の世界の2001年がとうとうやって来ました。コンピュータが様々な分野 で人間
の代りを務める様になっており、特にCG:コンピュータグラフィックスの進出は顕著と なって
います。
 「CGグランプリ」は国際的レべルで競われるCGの公募展として出発し1996年の大会以来
過去3回巡回展の形で実施、国際的にも認知されて参りました。  前回の展示はCGの平面作品、
アニメーション、インタラクティブ−Webそれにインスタレー ションの4つのカテゴリーとし、
これらは芸術から科学にいたる分野で活用できるもので、 21世紀に向けこれまでの概念を超た
新しい発想を求めて参りました。    わたし達コミッティーメンバーが中心となり絶えま
ない試行錯誤の末、「CGグランプリ」は SIGGRAPH(アメリカ コンピュータ学会の中で最大の
分科会の一つでCG:コンピュータグラフィ ックスの国際大会)のアートギャラリ−部門と交流
も深まり、肩を並べるレベルの国際展になって 参りました。  
 次回の企画はこの数年のSIGGRAPH入選作品と「CGグランプリ」受賞作品の中から選出した
招待作家コーナーを設け「CGグランプリ2000〜2002」を充実化させ展示することを計画して
います。
 「CGグランプリ」は1999年には福島県会津若松市の市政百周年記念「夢百年祭CGグランプリ
99 in Aizu」として実施、90年代最後の展示会を行いましたが500展以上のエントリー作品の
5分の1、100点が海外からの作品でした。  「CGグランプリ」のこれまでのグランプリ作品は
1996年がロサンゼルス、1997年はケルン、 1999年がニューヨークからの作品でした。いずれも
海外からの作品で入賞圏内の約20点以内に 入ることはかなりの激戦となっています。 この
コンテストの評価が高まるにつれて、入賞作品 はその年のSIGGRAPH入選作品となるケースが
増えています。  
 本企画は新しいミレニュウムに向けCG作品が何をイメージし、創造するのかを占うものとして、
ハイレベルの企画にしたいと考えます。CGがIT革命の急激な技術の変化にともない人々の一層の
関心事となって来たのは明らかです。                                     
                                    平成12年4月24日                
                                CGグランプリ実行委員会                                                                                                           事務局長 八文字俊裕  

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